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年金をもらいながらパートで働くならいくらまで?損しない年収の壁を解説!

年金とパートを両立するために知っておきたい3つの壁

パート収入を得ながらでも、年金を受給することは可能です。収入が一定の基準までなら、年金が減額されたりすることなくパートで働けます。

まずは、年金とパート収入を両立する上で必ず押さえておきたい3つの「年収の壁」や、年金・税金の仕組みを理解しておきましょう。

月収別の金額シミュレーションもあわせて紹介しているので、より具体的に受給額がイメージできます。

年金とパート収入の関係のまとめ

結論:年金が減らずにパートで稼げるのは「月額65万円」まで!

年金を受け取りながらパートで働く場合、多くの人が気になるのが「いくら稼いだら年金が減るのか」という点でしょう。

結論として、老齢厚生年金と給与の合計額が月65万円以下であれば、在職老齢年金による支給停止は発生しません。

2026年4月に基準額が引き上げられてからは、働きながらでも年金を満額受け取りやすくなっています。

ただし、これはあくまで「年金が減る基準」の話です。「110万円の壁」など、税金や社会保険・扶養に関わる基準はこれまで通り適用されます。

そのため、実際の収入を減らさずに働くためには、3つの年収の壁を意識しながらパート収入を調整する必要があります。まずは、それぞれの年収の壁がどのような意味を持つのかを確認していきましょう。

【2026年最新】年金をもらいながら働くシニアが意識すべき年収の壁

年金をもらいながら働く時の年収の壁

①【106万円の壁】パート先で社会保険への加入が必要になる

週20時間以上のパート勤務で年収106万円を超えた場合、勤務先の社会保険へ加入することになります。

社会保険に加入すると、自分で健康保険料や厚生年金保険料を負担することになります。それまで配偶者の社会保険の扶養に入っていた人は、その分だけ手取りが減少します。

一方で、将来受け取る厚生年金が増えるほか、傷病手当金などの保障を受けられるメリットもあります。社会保険には労働者に有利な点も多くあるので、一概に金額だけで判断することは難しいでしょう。

なお、この106万円の壁は、2026年10月から撤廃される予定です。撤廃後は、週の労働時間や一定以上の雇用期間だけが加入の基準となるため、年収は無関係になります。

②【110万円の壁】税金が発生し始める

年収が110万円を超えると、住民税が発生するようになります。ギリギリ110万円を超える程度であれば、住民税は年間5000円~1万円程度になる自治体が大多数です。

収入に対する影響はかなり少ないので、過度に「110万円を超えてはいけない」と心配する必要はないでしょう。

ただし、ここから収入が上がるにつれて、差し引かれていく税金の種類や金額は増えていきます。働いた分だけ収入を得たいのであれば、110万円程度までを目安に働くと良いでしょう。

③【180万円の壁】シニア特有の基準!家族の扶養から完全に外れる

60歳以上の人の年収が、年金を含めて180万円を超えた場合、社会保険上の扶養から外れることがあります。

これは、社会保険の加入基準に満たない範囲で働いている場合でも同様です。パート収入と年金収入の合計が180万円を超え、今後も同様の収入が見込まれる場合、配偶者の扶養から外れてしまいます。

この状態でパート先の社会保険に加入していないと、国民健康保険に加入する必要が出てきます。

特に注意が必要なのは、「それほどパート収入がないのに180万円を超えてしまうケース」です。

国民健康保険は、年金を含めた収入をもとに保険料が計算されます。そのため、パート収入が少ない状態で年収180万円を超えると、「長く働いてないのに高い保険料を払う」という状態になってしまいます。

年間100万~150万円以上の年金をもらっている人は、慎重に労働収入を調整しましょう。

働き損を徹底回避!「在職老齢年金」で損しないための基礎知識

在職老齢年金の基本のルール

年金をもらいながらパートで働く時に、多くの人が気になるのが「働きすぎると年金が減るのでは?」という点です。 在職中に受け取れる年金である「在職老齢年金」は、一定以上の収入になると一部が減額されます。そのため、基準を上回る収入を得た場合、年金が少なくなるというのは事実です。 ただし、2026年4月の制度改正によって、減額が始まる基準額は大きく引き上げられました。現在は以前よりもかなり働きやすくなっているため、まずは制度の基本を確認しておきましょう。

【対象の年金】カットされるのは厚生年金だけ!国民年金は減らない

「2階建て」の年金のしくみ

年金はよく「2階建て」と表現されます。全員加入する国民年金を1階、勤務先で加入する厚生年金を2階に例えたものです。その他に年金に関する制度を利用している場合は「3階建て」と表現されることもあり、最終的にその全てを受け取ることになります。

このうち、在職老齢年金で調整の対象になるのは、老齢厚生年金のみです。土台となる国民年金は減額の対象外であり、常に全額受け取ることができます。

そのため、年金が減額されたとしても、完全になくなることはありません。収入が増えた場合でも国民年金はこれまで通り受け取れます。

【最新の基準】給料と年金の合計が月65万円までなら満額もらえる

2026年4月からは、在職老齢年金の基準額が月65万円へ引き上げられました。現在は、老齢厚生年金の月額と、給与・賞与の月額を合計して65万円以下であれば、厚生年金が減額されることはありません。

以前は51万円が基準だったため、「少し働いただけで年金が減る」と心配する人も多くいました。しかし現在は大幅に基準が緩和されており、一般的なパート勤務であれば影響を受けるケースはかなり少なくなっています。

例えば、厚生年金を月10万円受給している人であれば、給与が月55万円までなら年金は満額支給されます。

シニア世代がパートや再雇用で働く場合は、まず「給料と厚生年金の合計65万円」という基準を覚えておくとよいでしょう。

【金額シミュレーション】年金をもらいながらパートしたらいくら残る?

①「月収10万円」無理なくマイペースにパート勤務をする場合

老齢厚生年金15万円 + パート収入10万円 = 25万円

月10万円程度のパート収入であれば、在職老齢年金が減額されないか気にする必要はありません。

老齢厚生年金の金額は、多くの場合10~20万円前後です。パート収入と合計しても、基準額の65万円を大きく下回ります。

そのため、老齢厚生年金が減額されることはなく、年金もパート収入も全額受け取ることができます。

月10万円のパート収入は、週に20時間程度働いた場合の給与です。毎週2~3日働いたり、平日に短時間勤務する人の多くが該当します。

年金を全額受け取りつつ、無理のない範囲で収入を増やしたい人に向いている働き方です。

②「月収20万円」フルタイムや長時間のパートでしっかり稼ぐ場合

老齢厚生年金15万円 + パート収入20万円 = 35万円

月20万円程度の収入を得ている場合でも、年金が減るケースはほとんどありません。

老齢厚生年金と給与を合計しても35万円となり、65万円の基準額にはまだ十分な余裕があります。そのため、老齢厚生年金は満額支給されます。

シニア向けのフルタイム勤務や再雇用などで比較的しっかり働いている人でも、この水準であれば在職老齢年金の影響を受けないことが一般的です。

2026年の制度改正によって基準額が引き上げられたことで、多くの人が以前より働きやすくなっています。

③「月収65万円超」バリバリ働いて年金の一部カットが始まる場合

老齢厚生年金20万円 + パート収入50万円 = 70万円

70万円 - 65万円 = 5万円

5万円 ÷ 2 = 2万5千円の減額

老齢厚生年金と給与の合計が65万円を超えると、超過した金額に応じて老齢厚生年金が減額されます。

65万円を超過した分は、その半分が減額される仕組みです。今回の例では、65万円を超過した5万円について、半分の2万5,000円が老齢厚生年金から減額されます。

ただし、一般的なパート勤務でこの基準に到達することはほとんどないでしょう。多くの人は年金を満額受給しながら働くことができます。

シニアが年金をもらいながらパートで働く時の3つの注意点

年金とパートを両立する場合の注意点

【税金】パート代と年金が両方あると「確定申告」が必要なケースも

年金を受給しながらパートで働く場合、収入の組み合わせによっては確定申告が必要になることがあります。

確定申告の対象になるのは、公的年金以外の所得が年間20万円を超えた場合です。この場合は確定申告をしなければならず、放置すると様々なペナルティを科されます。

ここでいう「所得」とは、収入から給与所得控除を差し引いた額を指します。実際には、「収入が年間約90万円」を超えると、所得20万円を上回る可能性があると考えておきましょう。

また、確定申告をして必ずしも損をするわけではありません。源泉徴収によって税金を払い過ぎている場合は、確定申告によって還付を受けられることもあります。

【交通費】「通勤手当」も社会保険の扶養判定では収入に含まれる

家族の社会保険の扶養に入っている人は、通勤手当の扱いにも注意が必要です。

税金の計算では一定額まで非課税となる通勤手当ですが、「社会保険上の扶養」を判断する上では収入として扱われます。

そのため、給与だけを見て扶養内だと思っていても、交通費を含めると基準額を超えてしまう可能性があります。

家族の扶養から外れない180万円以内をギリギリで調整していると、通勤手当によって180万円を超えてしまうかもしれません。給与額だけでなく、通勤手当の額も含めて判断しましょう。

【繰り下げ受給】増額によって家族の扶養から外れるリスクもある

年金を受け取る時期を遅らせる「繰り下げ受給」を利用すると、将来受け取る年金額を増やすことができます。

しかし、繰り下げによって年金額が大きく増えると、将来的に社会保険の扶養基準を超えてしまう可能性があります。

特に、年金だけで年間180万円を超えた場合、パートをしていなくても社会保険の扶養から外れてしまいます。

繰り下げ受給を検討している人は、年金が増えることによる社会保険への影響も踏まえ、受給開始時期を決定しましょう。

年金をもらいながらパートで働くシニアに関するよくある質問

ハローワークで失業保険をもらうと年金はもらえない?

65歳未満の場合、失業保険(基本手当)を受給すると老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になることがあります。

一方で、65歳以上になると基本手当ではなく高年齢求職者給付金の対象となるため、年金との調整は基本的に行われません。そのため、多くのシニア世代は年金を受け取りながら給付金を受給できます。

ただし、年齢や受給状況によって扱いが異なるため、退職後に給付金の受給を予定している人は事前にハローワークや年金事務所へ確認しておくと安心です。

パートの勤務時間を増やして自分で社会保険に入った方がお得?

社会保険の加入基準を満たした方が得かどうかは、今後働く期間によって異なります。長期間働く予定であれば、社会保険に加入するメリットの方が大きくなる可能性が高いです。

社会保険に加入すると保険料の負担は発生しますが、その半分は会社が負担してくれます。また、勤め先で厚生年金に加入することで、将来受け取る年金額の増加にもつながります。

扶養内に収める働き方にもメリットはありますが、とにかく収入を増やしたい場合は長く働くことが収入増加へ直結します。

年の途中でパート収入が180万円を超えた場合はその瞬間に扶養を外れる?

パート収入と年金が年間180万円を超えた場合でも、扶養から外れないケースはあります。

社会保険の扶養とは、過去の収入だけでなく「今後1年間の収入見込み」も含めて判定されるものです。

そのため、一時的な短期労働や臨時収入によって基準額を超えた場合は、扶養から外れないことがあります。ただし、今後も継続して180万円を超える見込みがある場合は、扶養から外れる可能性が高いです。

最終的な判断は加入している健康保険組合などによって異なるため、不安な場合は事前に確認しておくことをおすすめします。

年金とパート収入の仕組みを正しく理解して賢く手取りを増やそう!

年金をもらいながらパートで働く場合、「いくらまで働いていいのか」は誰もが抱く疑問です。年金以外にも、税金・社会保険・扶養などに影響するものなので、それぞれの基準を理解しておきましょう。

特に2026年4月からは、在職老齢年金の基準額が月65万円へ引き上げられたことで、以前よりも年金を減らさずに働きやすくなりました。現在は、通常のパート勤務であれば、年金が減額されるケースはほとんどないでしょう。

一方で、家族の扶養に入っている人は180万円の基準や社会保険の取り扱いにも注意が必要です。年金とパート収入の仕組みを正しく理解し、自分に合った働き方を選びながら無理なく手取りを増やしていきましょう。

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